純金は見た目こそとても豪華で資産的な価値も高い最高品質になりますが、傷がつきやすく加工しづらいなどのデメリットもあります。
そのためせっかく購入してもアクセサリーなどの普段遣いには使えませんし光沢感もあるので、合わせにくさを感じてしまうこともあります。
そんな金には純度がありその%を下げることで頑丈なものになります。加工品として使用するのであれば「K14」「14金」がおすすめします。
K14・14金とは?
全体のおよそ60%程度の金の純度をK14・14金と表します。
Kはドイツ語で質量であるカラットを表しています。宝石のカラットとは別のものです。
カラット数を計算する時に24分率にて金の純度を表しますので、K14・14金の場合は、24分の14が純度になります。
金以外は割り金と呼ばれる銀・銅などを用いて合金が作られています。
またK14・14金を1000分率で表記した場合の「583」と表示されることもありますが、どちらもK14・14金になります。
純度が下がってしまう分、金の輝きは少なくなってしまうのですが、見た目も十分に高級感があります。
K14・14金の硬さについては、ピッカーズ硬度の指標にて測られています。
純金の場合は25Hv程度しかピッカーズ硬度がないのですが、割金の%によっても変わりますが120Hv程度の硬度が期待できると言われています。
金属の中でもパラジウムの割合を高くするとその硬度はより向上すると言われています。
金の純度は国によっても好き好みがわかれるといわれており、頑丈さを求めるアメリカではK14・14金の需要が高いと言われています。
その反面、中国は豪華な純金を求める傾向にあるのでK24やK22などが好かれているといいます。国によっても違いがあるのは面白いですね。
K14・14金はどんなものに使われているの?
K14・14金は他の金と比較して加工しやすい素材になりますので、アクセサリー(ブレスレット・ネックレス・ピアス・万年筆のペン)、時計・眼鏡などの装飾品にも使われています。
またアクセサリーの留め具に用いられることもあるなど、加工がしやすく頑丈でコストがかからないこともあり、さまざまな装飾品として使われています。
例えば音楽楽器のフルートの場合、木製や銀製などさまざまなものが用いられますが、頭部管や管体部分などに金を使う場合があります。
どの金を使うかによって純度でフルートの音色が変わってきます。
初心者向けの手頃なものはK9で十分だと言われていますが、K14以降になると格段に音色が変わり、純度の高さは音色のパワフルさにも繋がります。
音の調整や抵抗感をなくすためにK14を使ったフルートを使う人も少なくないのだとか。
他の純度では実現できなかった使い方だと言えますね。
K14・14金と認識せずに使っている人も多いかもしれません。
特に金の価格が高騰していることもあり、K14・14金を使って加工することが増えています。
単純に価格的な問題だけでなく合わせるものの良さを引き出してくれるのがK14の場合もあるのです。
K14・14金の買取価格はどのぐらい?
K14・14金がどのぐらいの買取相場になるのか気になりますよね。
4代金市場と呼ばれるロンドン・香港・ニューヨーク・チューリッヒにて日々取引が行われ金の相場が変化しています。
その中でも特に大きく影響すると言われているのはロンドン取引となります。
戦争やテロなどの国際的な不安が高まると、金の価格が上昇すると言われています。
大規模な自信や竜巻などの災害時にもその価格が上がりやすいこと、また紙幣の価値がなくなってもK14・14金の価値は保ちつづけることを考えると持っておきたい資産といえます。
ただしK14・14金はその時によって相場が変わるので、買取に出す前に現状の買取額を調べておくのをおすすめします。
K14・14金は刻印をチェック
また金の表面に「GP」=金メッキ、「GF」=近張りの刻印があるかどうかもチェックするようにします。製品の外側に金をかけて加工しただけのメッキ品の場合があります。
刻印を確認してみてその表記があるかどうか調べてみてください。GP・GFの表記がない場合は、本物のK14の可能性が高くなります。
金は刻印を調べればある程度調べることができます。
K14・14金は他の金と比較すると光沢感が少なくなるのですが、あまりにも見た目が違う場合は人工的に作られたものの可能性もあります。
専門家が持ってみると金の重さの違いでも本物の金かどうかを見分けること」ができます。持っている金の刻印を確認してみてくださいね。
まとめ
K14・14金について詳しく説明しました。
低価格で楽しむことができさまざまな加工に用いることができる金になりますので、さまざまな場所で用いられる機会が多くなりました。
頑丈で傷がつきにくいこと、ハワイアンジュエリーなどで使われることもあり、もっと身近に金を楽しめるのです。
ただしK14・14金の場合は定期的なメンテナンスをしないと傷んでしまうこともあるので使い方やメンテナンスには十分に注意したいものです。