ロレックスは定価も実勢価格も上昇し続けています。
そのため、近頃では投資対象として購入する人が増えました。
ロレックスユーザーの中には「相場下落の前に高く売りたい」と考えている人もいるでしょう。
この記事では、相場下落の事例や、2022年の相場推移、今後の市場動向など、ロレックスの相場動向について解説しています。
また、高価買取のポイントにも触れているので、ロレックスを高く売りたい方はぜひ参考にしてください。
過去にロレックスの相場が下落したタイミング
ロレックスは安定した需要があるため、常に高い資産価値を維持し、順調に値上がりしているように感じる人もいるかもしれません。ですが、ロレックスの相場を詳しく調べると、過去にはその価値を下げた時期がありました。
例えば、2008年に起きたリーマンショックによる世界的な株価下落の後です。
リーマンショックでは、各国で連鎖的に金融危機が起きたため、世界規模の経済不況となりました。
この時期に高級腕時計全体の需要が落ち込み価格が下落しています。
ロレックスも例外ではなく、経済不況のあおりを受けて、デイトナ(Ref.116520)でさえ30万円以上の下落をみせました。
下落はしばらくの期間続き、2009年1月には100万円を切るほどに相場が下がっています。
2020年の新型コロナウイルスの世界流行の後も価格が下落しました。
外出の自粛や緊急事態宣言といった感染対策による経済活動の停滞によって社会全体の景況感が悪化。
先行きへの不安から個人消費が減り、高級品の買い控えが起き、相場は下がりました。
日本では円高が急速に進んだことも相場下落に拍車をかけました。
これらの事例から、安定資産のようにも見えるロレックスは、必ずしも価値が上がり続けたわけではないことがわかります。
ただし、2008年と2020年の事例による値下がりは、あくまで一時的なものでしかありません。
ロレックスの相場は、数カ月から数年ほどで元通りに回復しています。
一時的に相場が下がることがあったとしても、やはりロレックスの需要は高いといえるでしょう。
2022年のロレックス相場は下落傾向!
2022年9月の時点において、ロレックスの価格は下落傾向にあります。
これまでロレックスには一時的な下落はあったものの、新品の平行輸入品の相場は右肩上がりでした。
相場を上げていた大きな要因は、中国をはじめとする新興国の需要です。
新興国ではさまざまなブランドの需要が高まりを見せており、ロレックスもその例外ではありませんでした。
新興国の需要によって、ロレックスは2016年頃から徐々に品薄状態になっていきます。
それに伴い、実勢価格は高騰していきました。
ところがロレックスの多くのモデルの相場は、2022年2月から3月にピークとなり、その後に下落傾向をみせています。
例えば、デイトナRef.116500LNホワイトは、2022年3月の時点では700万円を超える価格でした。
しかし、同年5月になった頃には600万円ほどに、8月には500万円に下落しています。
GMTマスターIIRef.126710BLROの場合は、2022年2月の時点では420万円ほどでした。
それが5月には360万円、8月には320万円に下落しています。どちらも日本国内では高い人気を誇っているモデルです。
ロレックスの相場が下落している理由
なぜ、2022年度では相場が下落傾向にあるのでしょうか。
それには主に4つの理由があると考えられています。
以下でそれぞれの理由について解説します。
ロレックスを入手しやすくなった
日本国内のロレックスは、愛好家による購入だけでなく、転売目的や投資家による購入数の増加によって、需要に対して供給が足りない状態になっていました。
さらに、インバウンドで来日した外国人による購入が、ロレックスの品薄状態に拍車をかけて希少性を高めました。
物品の価値は希少性によって変化します。
希少性が高いものほど価値が高くなりやすいものです。
それはロレックスにおいても同じであるといえます。
国内において希少性が高まったロレックスの相場は高騰し続けました。
2020年になると、ロレックス社(Rolex SA)は新型コロナウイルスのまん延防止対策として、ジュネーブ・ビエンヌ・クリシエにある生産工場を閉鎖することを発表。
これによってロレックスの供給は減少し希少性がさらに高まりました。
日本でもロレックスの生産量減少の影響を受け、2021年ごろから相場が高騰しました。
2022年に入ると相場状況は落ち着きを見せ始めます。
相場が落ち着いた主な理由は3つです。
1つ目は、正規販売店が購入制限を実施したためです。
投資や転売目的による購入が減り、需要が下がりました。
2つ目は、コロナウイルスまん延防止のための渡航制限が、日本へのインバウンド客を減少させたことです。
インバウンド客に支えられていたロレックスの需要が下がりました。3つ目は2022年に入りロレックスの生産状況や輸入状況が改善されたことです。
市場へのロレックスの供給量が増加しました。
以上のことからロレックスは一般的に入手しやすくなり、希少性が下がりました。
これによって相場は落ち着きをみせたと考えられています。
世界情勢が不安定になった
2022年2月、ロシアによるウクライナ進行は世界に大きな衝撃を与えました。
世界情勢が不安定になり経済にも暗い影を落としました。
経済の先行きが不透明になると高級品の買い控えが起きます。
また、投資先がより安定した現物資産へと移り変わります。
投資資産として購入されていたロレックスが、この時期に多く売却されました。
代わりに現物資産として「金」が購入され、その需要を伸ばしています。
世界情勢の不安定さを背景にした不確かな情報も、相場下落の原因となりました。
SNSではロレックスの暴落などの不安をあおる投稿が相次ぎました。
これによって、デイトナやサブマリーナといったプレミア価格で取り引きがされていたスポーツモデルを中心に、相場が下がりました。
中国経済が停滞している
中国市場はロレックスだけでなく、世界のブランドにとって、外すことのできないビッグマーケットです。
ロレックスの相場上昇は中国によるところが大きかったといえます。
2019年ごろまで、多くのロレックスが中国人富裕層によって購入され、相場価格は右肩上がりになっていました。
しかし、世界的なコロナウイルスの流行によって、好調だった中国経済は停滞します。
日本市場も大きな影響を受けて中国同様に相場が下落しました。
中国ではどのような事態が起きていたのでしょうか。
中国ではコロナ対策として、ゼロコロナ政策や上海をはじめとした主要都市のロックダウンなどを行っています。
これらの対策は国内に経済停滞や不況感を引き起こし、消費者心理を冷え込ませました。
さらに、不動産バブルの崩壊が追い打ちをかけ、2022年以降は景気が後退傾向を見せています。
そのため、中国ではロレックスなど高級ブランドがそれほど売れなくなりました。
そればかりか、負債を抱えてしまった富裕層や在庫を持て余した業者が、資金調達のために中古市場に多くのロレックスを持ち込みました。
これによって、中国市場を中心に不要なロレックスが集まり、相場が下がる結果となったようです。
例えば、日本でも人気のサブマリーナは、2022年3月以降、中古価格が46%も下落しました。
お金の使い道が増えた
ロレックスの相場が下降路線となった理由として、高級品の購入以外にお金を充てるようになったことも挙げられます。
2022年を境に、お金の使い方が大きく変わりました。
2022年以前は新型コロナウイルスのまん延防止対策として、渡航制限や外出の自粛などが行われていました。
レジャーや外食などで消費していた金銭が余ったため、ロレックスなどの高級品の購入に流れていました。
しかし、2022年以降では、渡航や旅行の制限、隔離期間の短縮といった、制限緩和が進んでいます。
それに伴って旅行・レジャー・外食などの需要が回復しつつあります。
お金の使い道が増えたことによって、ロレックスの需要が下がり、相場が落ち着きをみせるようになりました。
ロレックスの相場は今後どうなる?
ロレックスの相場は2022年以降も下がり続けるのでしょうか。
今後の相場動向は、ロレックスの売買を検討している人にとって、大変重要な問題です。
2022年の時点では、ロレックスの相場は確かに下落が続いています。
しかし、この下落傾向はいつまでも続くものではないと考えられています。
なぜなら、ロレックスの人気は変わらず高いままであるからです。
相場や需要の低下は、新型コロナウイルスの影響・ロシアのウクライナ進行・中国の景気後退といった、世界的な情勢や経済状況の変化によるところが大きく、ロレックスが不人気になったことが理由ではありません。
ロレックスは2022年9月に価格改定をして定価の値上げをしています。
もし、ロレックスの人気に陰りがあるのなら、販売不振を招く可能性のある価格改定を、相場が下落傾向にあるときに踏み切るのは不合理です。
むしろ、価格改定をしても利益が見込めると判断したからと考えられます。
ロレックスに根強い人気があることの証左といえるでしょう。
くわえて、円安が加速すると輸入品であるロレックスの価格は上昇します。
例えば、1ドル100円から140円に推移したとすると、1万ドルの物品は100万円から140万円に値上がりします。
日本は2022年の時点では円安傾向です。
円安が加速するほどに輸入品価格も上昇していくので、ロレックスの相場もそれに従い上昇すると考えられています。
ただし、相場というのは必ずしも理屈通りに動くとは限りません。
そのため、理由や証拠があったとしても、将来の相場がどのように変動するかについて、確実な答えを提示することはできません。
また、理由が解消されたとしても、下落した相場が再び回復するまでに時間がかかることもあります。
過去にロレックスの相場が下落した場合も、回復には数カ月から数年の時間が必要でした。
もし、現在ロレックスを売りたいと考えているなら、なるべく早く売る方がよいでしょう。
ロレックスを高く売るポイント
相場が下落傾向にあるとはいうものの、それは以前の状態と比べて相場が下落したにすぎません。
実際にはロレックスの需要は相変わらず高く、中古品の買取りも活発に行われています。
ロレックスを高く売りたいのであれば、おさえておきたいポイントが4つあります。
以下で詳しくみていきましょう。
購入時の付属品をすべて揃えて売る
中古品は新品状態に近いほど再販売がしやすくなるため、高い買取り価格が期待できます。
そのため、なるべく付属品は本体と一緒に売るようにしましょう。
モデルによって違いはありますが、付属品の有無によって10万円近く買取価格が変わることもあります。
付属品は、箱(外箱・内箱)・ギャランティカード(保証書)・カードケース・説明書などの冊子類・グリーンタグ・サイズ調整で外したブレスのコマなどです。
付属品ではありませんが、正規の修理証明書や領収書がある場合には、本体と一緒に査定に出すことをおすすめします。
時計が本物であって、盗品ではないことの証明になるからです。
クリーニングをしてから売る
ロレックスを売るときは、査定に出す前に、きれいに手入れしておくようにしましょう。
買取りを検討している人の中には「お店でクリーニングするから手入れしなくても構わない」と考える方がいるでしょう。
しかし、汚れた状態で査定を受けると、その価値を低く評価される可能性があります。
汚れている時計ときれいに手入れされた時計を比べた場合、どちらの状態が良いように感じるか考えてみてください。
きれいに手入れされた時計の方が良い状態であると感じる人がほとんどではないでしょうか。
手入れは専門的にクリーニングする必要はありません。
あくまで常識的な清掃で十分です。
ケースや金属のベゼルは柔らかい布やマイクロファイバークロスで磨くとよいでしょう。
汚れが目立つときは、石鹸水や中性洗剤を使い、柔らかいブラシで軽くこすってください。
裏ブタは見落としやすいポイントです。
汚れが残っていないかよく確かめましょう。
コマやベゼル、プッシュボタンやリューズの根元は、汚れが残りやすいので要注意です。
柔らかい布やマイクロファイバークロスでは、隙間にたまった汗や皮脂あるいはホコリ汚れが取れません。
隙間汚れは爪楊枝などで掻き出すようにして落とすとよいでしょう。
時計を洗浄する前には、リューズをケースにしっかりと押し込んで、防水機能が問題なく働くようにしてください。
なお、歯ブラシなど硬いブラシでこすってしまうと、小さな傷がついてしまう場合があります。
査定額が下がる可能性があるので気を付けましょう。
相場が上がる時期を狙って売る
高くロレックスを売りたいのであれば、相場が上がる時期を狙うべきです。
ロレックスは輸入品であるため、円安になるほど国内価格が上昇します。
それにともなって、中古価格も値上がりする傾向があるからです。
高く売るなら、なるべく円安時期に査定を受けるようにしましょう。
なお、相場は必ずしも為替によって変化するわけではありません。
国内における相場は、シーズンによっても変動します。
例えば、進学・就職のシーズンやクリスマスは、プレゼントとしてロレックスの需要が高まるため、価格相場が上昇しやすい時期です。
また、ボーナスが支給される時期も相場が上がるため狙い目といえます。
ボーナス時期は経済的に余裕ができるため、ロレックスの購入を検討する人が増えるからです。
しかし、ロレックスは状態が良い新しい品ほど、市場での需要が高く再販売がしやすいので、買取査定で高い額面が出やすくなっています。
そのため、相場が上昇トレンドを形成するのを待つよりも、売りたいと思った時期に、少しでも早く売るのがおすすめといえます。
ロレックスに詳しいブランド品買取店に売る
ロレックスは同じシリーズの時計であっても年代・モデル・商品状態などによって市場価値が変わります。
買取会社が高価買取するには、正確な市場価値を把握した上で、鑑定する必要があります。
正確な市場価値が分からないお店に査定を依頼すると、状態の悪い時計や珍しいモデルは、売り先がないと判断されるかもしれません。
ロレックスを高く売りたいのであれば、ロレックスに詳しいブランド品買取店に持ち込むことが重要です。
また、適正な買取価格がいくらであるかを知るためにも、複数のお店に査定を依頼して比較するのがおすすめです。
もし「どのお店で査定を受けたらよいのかわからない」と悩んでいるのなら「買取エリート」をおすすめします。
買取エリートはロレックスの買取実績が豊富なお店です。
市場価格をしっかりと調査した上で査定額を決めているため、査定価格と市場価値に大きな差がでません。
安心して買取査定が任せられます。
なお、買取エリートでは自社メンテナンスしているので、細かい傷が付いているような状態の悪いロレックスであっても、可能な限り高価買取してもらえます。
忙しい方や自宅の近くに店舗がない方でも、「宅配買取」や「出張買取」で査定可能です。
査定料だけでなく、出張費・手数料・宅配料・キャンセル料などが完全無料なので、手軽に利用がしやすいと評判です。
ロレックスの相場はまだまだ高い!売るなら早めに行動を
2022年以降のロレックスの相場は一時期より下落しました。
ですが、ロレックスはほかのブランド品と比べて高い資産価値があり、取引も盛んなため、将来的に日本の相場は回復すると考えられています。
しかし、将来の市場動向は誰にも予想できません。
そのため、ロレックスを売りたいなら取引需要が十分に高い今がよいでしょう。
買取専門店なら、買取エリートがおすすめです。
ロレックス取扱実績が多く高価買取が期待できるためです。