ダイヤモンドを選ぶ上で「カット」はとても重要なポイントです。
一言でダイヤモンドといってもカットの種類が幅広く、カットによってそれぞれの印象が変わるといっても過言ではありません。
一番有名なのはブリリアントカットでしょうか。
そんなダイヤモンドのカットの種類について說明します。
ダイヤモンドのカットとは?
ダイヤモンドのカットとは、輝きを決めるものです。
カットというとデザイン的な要素をイメージする人が多いかもしれません。
例えば「ラウンド型」「ハート型」「楕円形」「マーキス」「ペア」などのデザインのことをイメージするかもしれませんが、全体的な形のバランスと研磨の仕上げの状態のことをいいます。
ファセットが光といかに良い相互作用を持つかを評価するもののことを指します。
そもそもダイヤモンドの結晶は正八面体をしており、平行に劈開という結合力の比較的弱い面を割ることができます。
このカットの方法をクリービングといいます。
ダイヤモンドの切断や構造上無視することができない切断の方法をグレインといいます。
1300年頃、地上で最も固い鉱物としてダイヤモンドを磨く方法が発見されました。
当時はダイヤモンドの結晶を合わせて磨くという方法が取られていました。
その後1450年頃にポイントカットが生み出され、16世紀になるとローズカットが生まれ、17世紀にはオールドシングルカットが生まれました。
その後マザランカットやオールドヨーロピアンカット、1919年には光学理論と数学によってラウンドブリリアントカットが誕生しました。
ダイヤモンドにとってカットとは?
ダイヤモンドの原石がその美しさを引き出す為の重要な工程になり、最適なプロポーションや仕上げのポリッシュやシンメトリーによって、ダイヤモンドの価値が決まるといっても過言ではないのです。
石のバランスや対称性などが光の反射を生み出します。
これは最新の技術や経験に裏付けられた職人の技によってできるもので、光の取り込み方やきらめきを増幅させます。
最も効率よく光を光学的に反射させる形としては、57面体だと言われています。
ダイヤモンドを販売しているメーカーによってもカットのデザインには違いがあり、「◯◯カット」のようにブランド名がついているものもあります。
それぞれにダイヤモンドを美しく見せる工夫があるのです。
ダイヤモンドのカットの段階とは?
どんなカットするかについてですが、「エクセレント」「ベリーグッド」「グッド」「フェア」「プア」の5段階によって評価されています。
エクセレントは最上級品になり、まさに理想的なカットのプロポーションを表します。
明るい部分と暗い部分が均等なパターンで存在する最高峰のダイヤモンドです。
ベリーグッドからは浅いカットになり、輝きやシンチレーション、ポリッシュなどによって決まります。
シンチレーションとはダイヤモンドが生成する輝きの量で、内側の反射が生み出す光と暗い領域のパターンを表します。
特定のプロポーションによって、暗さが決まります。
グッドになるとシンチレーションによって輝きが抑えられてしまいパビリオメインを作っています。
フェア以降はより輝きを抑えたものでこんトラストが弱いので深いカットになります。
プアになると非常に厚いガードルで全体の深さが大幅に増大してしまっているので、原石よりもはるかに小さくなってしまうことがあります。
ダイヤモンドのカットは唯一人間の技術力によって影響されるものになります。
価値を決めるときに基準となる4Cの中でも最も複雑で分析も技術的に難しいとされています。
正確なカットでないとダイヤモンドの魅力を引き出すことはできません。
ダイヤモンドの原石の基準を表すソーヤブルとは?
ダイヤモンドの中でも「ソーヤブル」と呼ばれる理想的な形をした、最高の歩溜まりがある原石が最も価値が高いと言われています。
ソーヤブルは、ソーイング(のこぎり)に適していることから名付けられたものです。
ソーヤブル
ダイヤモンドの2割弱になるもので、正八面体もしくはそれに限りなく近い形のことをいます。
ブリリアントカットなどに使用されるものです。
メイカブル
長く平べったい形状がまちまちのものになりかろうじてファンシーダイヤモンドに研磨されるものです。
技術の発達によりメイカブルでもブリリアントカットができる場合があります。
ニアージェム
かろうじて宝石用となるもので工業用として使用されることがあります。
宝石などで使用されることはないので、見たことがない人の方が多いかもしれません。
まとめ
ダイヤモンドの原石の形によってもできるカットとできないカットがありますが、ダイヤモンドの価値を決める上で重要なポイントになります。
カット1つで印象がガラッと変わりますね。
ダイヤモンドのカットがいかに重要なもので、ダイヤモンドのとしての価値を高めてくれるのか選ぶときの基準にしてみてくださいね。