ダイヤモンドの透明度の価値を表すときに「クラリティ」を使用します。
そもそも透明度ってなに?なんて思っている人もいるのではないでしょうか。
いわゆるダイヤモンド内に含まれている内包物(インクルージョン)やブレミッシュがない、純度の高いダイヤモンドである証にもなります。
そんなダイヤモンドのクラリティについて詳しく說明していきます。
ダイヤモンドのクラリティとは?
ダイヤモンドは人工で作られたものではなく炭素分子や圧力がかかることによって、地球が生み出した天然鉱物です。
そのため同じように見えるダイヤモンドであっても、内部の特徴「インクルージョン」と外部の特徴「プレミッシュ」に違いが出てしまうことも珍しくありません。
完全に不純物がないダイヤモンドというのは存在しないのですが、不純物が多くなるとダイヤモンドの見た目に印象してしまうので、純度が高い=高い価値のダイヤモンドになります。
そもそもインクルージョンとは小さな結晶のことをいい、ダイヤモンドの形成時に中に閉じ込められてしまうことがあります。
結晶は内部で成長して原子構造に不規則性が出てしまこうことがあるのです。
プレミッシュの場合は、ダイヤモンドの表面にある擦り傷や欠けた部分のことを表します。
多くのダイヤモンドの原石は、これらの欠点が存在してしまうので避けたまま研磨しなくてはいけません。
そのため結果としてダイヤモンドの重さを犠牲にしてしまうことが多く、貴重性が低くなってしまうのです。
ですが自然界で作られた天然鉱物のダイヤモンドか、人工で作られたダイヤモンドか見極める上では重要な見極めポイントにもなります。
クラリティの6つのグレードとは?
クラリティは「米国宝石学会(GIA)」によって6つのグレードに分類されています。
グレードの中でもより細分化されて、全部で「11等級」に分類に分かれています。
まずはその6つのグレードごとに違いについて比較していきます。
フローレス(FL)
10倍の大きさで拡大して確認しても、インクルージョンやブレミッシュなどが確認できない、純度の高いダイヤモンドです。
外部・内部ともに欠点がなく宝石商であってもなかなか見かけることのない希少性の高いものになり、市場ではほとんど流通することがありません。
最高頻度のクラリティともいえるでしょう。
インターナリーフローレス(IF)
10倍の大きさで拡大してもインクルージョン確認できないダイヤモンドです。
ただし外部などに非常に小さな傷が確認できる場合もあります。
ダイヤモンドの中では市場に出回っているものの中で最高グレードだと言われています。
ベリーベリースライトリーインクルーデッド(VVS1およびVS2)
熟練した鑑定士が見ても確認が困難なぐらい、非常にわずかなインクルージョンが含まれているダイヤモンドです。
普通に目で見て見えることはほとんどありません。
そのため市場に出回っているダイヤモンドの中でも高い価値を誇るものです。
ベリースライトリーインクルーデッド(VS1およびVS2)
10倍まで拡大するとインクルージョンがなんとか確認できる、微小の違いのあるダイヤモンドです。
肉眼で確認することはできず、高い価値のあるダイヤモンドです。
スライトリーインクルーデッド(SL1およびSL2)
10倍でみるとインクルージョンが確認できるダイヤモンドです。
SL1は肉眼では確認できないケースの方が多いのですが、SL2になると大きなカラット数のものだと肉眼で確認できる場合もある。
インクルーデッド(l1・l2・l3)
10倍の確立にすると安易に確認ができ、ダイヤモンドの見た目に影響してしまっている場合。
輝きや透明度に出てしまっているなど、鑑定書が付随しない品物になります。
結婚指輪や婚約指輪などに使われることはほとんどなく、安価なファッションジュエリーなどで用いられることのあるダイヤモンドです。
クラリティは今のGIAが定める前まで、宝石商が独自で決めていた「ピケ」や「ルーペクリン」などの言葉を使って、ダイヤモンドのクラリティを表現していました。
このままでは誤解が生じてしまうとしてクラリティのグレーディングシステムが開発されたのです。
今では世界中どこに行ってもこの6つのカテゴリに分類されることもあって、明確な基準で取引ができるようになりました。
インクルージョンは目視では確認できないほどとても小さな物質になるので、訓練を受けた鑑定士でないと確認できません。
一見同じように見えるダイヤモンドであっても、クラリティの違いがダイヤモンドの外見に大きな影響を与えてしまうのは間違いありません。
まとめ
ダイヤモンドのクラリティは価値を決める上で大切なポイントです。
純度が高いものになるとその分価値や価格が上がります。
でもある一定のランクまでは肉眼では確認できないこともあり、予算などと合わせて検討した上で決めるようにするのをおすすめします。
クラリティが高いと市場ではなかなか見かけません。